えっ!あのほっぺがこんなに激安!
前回からのつづきです。
長い記事なのに読んでくださる方、いつもいいねしてくださる方、ありがとうございます。
たくさんの人に読んでもらえて嬉しいです。
死産されたママさんからのメッセージも嬉しいです。
どれもとても励みになります。
***
「お力になれずすみません。
全力で蘇生にいどんだのですが…。
赤ちゃんの心臓は、動きませんでした」
先生の無情な言葉が静かに響きました。
目の前が真っ白になって、それから先の言葉が聞こえなくなりました。
頭がパニックのようになりました。
顔にカーッと血がのぼって熱くなり、喉がギュッと締まって、全身が冷たくなるような感覚です。
「やだ…やだやだ!!
やだあああー!!
なんでぇぇえーーー!!!」
自分の叫ぶ声すら耳に膜が張ったようになって、くぐもって聞こえました。
私はこんな事態になっても頭のどこかで「ぴよちゃんは助かる」と思っていたんです。
27週で破水してしまったけど。
病院にきて事態を説明されたけど。
陣痛がきて、お産がはじまって、吸引までされたけど。
でも、自分の赤ちゃんが死ぬわけない。
だって前回も流産したのに。
周りのみんなは妊娠したら無事に出産してるのに。
私ばっかり、流産して、さらに死産するなんて。
連続してそんな目に遭うわけない。
大変なことになったけどきっとぴよちゃんは助かる。
27週で産まれてしまったけど助かる。
後遺症も残らず健康に育ってくれる。
「母子ともに健康」って、みんなに報告できる。
そう思い込んでいたんです。
いや、そう思い込むことで自我を保っていたのかもしれません。
でもその思い込みは脆くも崩れ去りました。
自我が崩壊するというんでしょうか。
発狂するといっても間違いじゃないと思います。
私は我を忘れて叫びました。
そこから先のことはよく覚えていません。
記憶を失うなんてこの時が始めてです。
本当に発狂する寸前だったのかもしれません。
内容は覚えていませんがとにかく泣き叫んでいたと思います。
もしかしたら暴れていたかもしれません。
頭と喉と心臓、それから体のあちこちがズキズキ痛かったです。
夫と助産師さんが私の名前を呼んだり肩をさすったり、必死になだめてくれて、少しずつ落ち着いていきました。
私が落ち着くのを待って、先生が赤ちゃんの状態について説明してくれました。
だけどそれもろくに頭に入ってきませんでした。
「へその緒が首に巻き付いていた」とか「赤ちゃんが呼吸できなくなった」とか言っていたと思います。
(ぴよちゃんの死因については後日あらためて書きます)
私は先生が何度も「すみませんでした」「申し訳ないです」と繰り返すのをぼんやり聞いていました。
もう返事をする気力もありません。
夫が「はい…そうですか…はい…」と力なく相槌を打っていました。
ひととおり説明を終えたあと、先生に「赤ちゃんに会いますか?」と聞かれました。
私は「会いたいです!」と即答しました。
早くぴよちゃんの顔が見たかったんです。
だって死んでいたって私の赤ちゃんには変わりないから。
夫は何も言いませんでした。
会うべきか会わざるべきか迷っているようでした。
「ではみやこさんだけ会われるということで…。
旦那さんは赤ちゃんがいる間は部屋を出てください。
会いたくなったらまた後でも会っていただけますから」
先生に促されて夫はLDR室を出ていきました。
やっぱり迷いがあるようで、後ろ髪を引かれるような顔をしていました。
しばらくするとベテラン助産師さんがぴよちゃんを連れてきてくれました。
助産師さんは小さな箱状の容器のようなものを持っていました。
そんな小さな箱に入るくらいぴよちゃんは小さいの!?と、少しギクッとしました。
ベテラン助産師さんが分娩台の横まで箱を運んでくれました。
大きな傷があったり、体のどこかがおかしかったりしたら、どうしよう…
トラウマになるような外見だったらどうしよう…
でもやっぱり会いたい。
ぴよちゃんをこの目で見てみたい。
恐怖よりもその気持ちが勝ちました。
私は箱の中を覗き込みました。
ぴよちゃんは、ただ眠っているだけの、ふつうの赤ちゃんのようでした。
とってもとっても小さいけど…
顔色が赤紫色だけど…
でも、かわいい。
本当にかわいい。
目元が私にそっくり。
鼻の形は丸っこくて夫に似てるかな。
顎がシャープなのも夫似だなぁ…。
顔も、おてても、あんよも、何もかもちいさい。
ウソみたいに小さいのに爪はぜんぶ生え揃ってる。
髪の毛も少ないけどちゃんと生えてる。
穿かされたオムツはきっと新生児用サイズなのにブカブカ。
かわいいなぁ…
かわいい……。
ずっと見ていられるなぁ…。
そっとほっぺたに触れてみました。
ぴよちゃんのほっぺたは、冷たいけどやわらかかった。
両目からボロボロ涙がこぼれました。
でもそれは今まで流した悲しみや絶望の涙とは違いました。
嬉しい、愛しい…
そんな感情からくるあたたかい涙でした。
27cm・950g
2月某日
小さな小さなぴよちゃんが産まれました。
つづく
結局最後はほっぺに行き着いた
※最後にご遺体の写真があります
おはようございます
昨晩は食事もとらず
何時かわからない頃に寝て
4時過ぎに起きました
今、これを書いているのは朝6時
ゆっちゃんが心臓マッサージをはじめて
私が幸恵の手をとり、頭をなで、
キスしながら、耳元で、
ずっと声をかけていた時間です
内心の不安は殺し
必ず大丈夫だと信じて
慌てず、優しく、ゆっくり
大丈夫だよっていつものように
話しかけ続けていました
ゆっちゃんは意識をなくしていたし
心臓マッサージも骨を折るほどではなく
苦痛はほとんどなかったはず
願わくば、幸恵は痛くもなく、ママの声だけが
ゆっちゃん、大好き、愛してる、大丈夫だよ
可愛いゆっちゃん、幸恵ちゃん、
必ず元気になる、戻っておいでって
声だけが
聞こえていたならいいな....
昨日はなんだか悪い夢のなかにいるようで
なんだか、よくわかりません
皆さまのコメントを
パパとちょくちょく見させていただきました
あらためて、幸恵は
たくさんの方に愛されていたんだなって
ゆっちゃんは、私達家族にとって
幸せの恵みそのものでしたが
幸恵自身も、
幸せで恵まれた人生を歩んだ子だったんだなと
感じることができました
ありがとうございます
皆さまのお優しさに
心から感謝いたします
弔問を今日から三日間、土曜日まで
午後から夜8時頃までのお時間帯で行います
18っこちゃんのつながりへは、
18っこちゃん仲間の、
まおちゃんママ、さくらちゃんママが
すでに周知をはじめてくれています
詳しくは昨日のブログのリブログを
ご覧ください
私達家族は、
18っこちゃん家族は当然のことながら
18っこちゃん以外の方で、
今まで、
幸恵の日々を見守ってきてくださった方にも
ゆっちゃんの笑顔を愛してくださった方にも
お焼香にきていただけたらと思っております
東京近郊の方で、ご希望される方は
メッセージをいただけると幸いです
折り返させていただきます
今のゆっちゃんです
安らかなお顔です
まだほっぺた
柔らかいの....
ゆっちゃん
いつまでも愛してる